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2010.02.08 Monday
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー) |スコット フィッツジェラルド /村上春樹
JUGEMテーマ:オススメの本
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)スコット フィッツジェラルド /村上春樹 中央公論新社 刊 発売日 2006-11 1922年、F・スコット・フィッツジェラルドは、「何か新しいもの、斬新で美しくて質素なもの、手のこんだ構成のもの」を書くと宣言した。それが、彼の代表作にして最高傑作である、『The Great Gatsby』(邦題『グレート・ギャッツビー』、または『華麗なるギャツビー』)だ。「ジャズ・エイジ」の光と影を描いた本書は、狂欄の1920年代の雰囲気をとらえた小説で、「アメリカの神話」の中で不動の地位を占めている。 ???貧しさの中から身を起こし、裕福になったジェイ・ギャッツビーは、フィッツジェラルド、あるいはアメリカそのものにつきまとう、金や野心、貪欲さ、進歩主義信仰などの強迫観念を象徴する。 ?「ギャッツビーは、緑の灯火を信じていた。お祭り騒ぎは、年々かげりを見せはじめているというのに、未来は明るいと信じていた。いざ、その時が来て、明るいはずの未来が素通りしていっても、たいした問題ではない。明日になれば今日より速く走ることができるし、大きく手を広げることもできるから…そしてすがすがしい朝が――」 ???夢の実現と崩壊を描いたこの小説は、「アメリカンドリーム」に一種の警鐘を鳴らす作品なのだ。 ???この小説は、デイジー・ブキャナンに対する、ギャッツビーのかなわぬ思いを描いたラブストーリーでもある。2人の出会いは、物語の始まる5年前。若きデイジーはケンタッキー州ルーイヴィルの伝説の美女、ギャッツビーは貧乏な将校だった。2人は恋に落ちるが、ギャッツビーが海外出征している間に、デイジーは、粗暴だが非常に裕福なトム・ブキャナンと結婚してしまう。 ???戦争から帰ってきたギャッツビーは、なりふりかまわず、富とデイジーを追い求めることに没頭する。やがて、当初は目的にすぎなかった富が、デイジーを手に入れるための手段になっていく。 ?「彼女の声は金でいっぱいだ」 ???これは、ギャッツビーが、この小説の中でも特に有名なシーンで発する賛辞の言葉である。 ???金持ちになったギャッツビーは、デイジーの住まう高級住宅地のイースト・エッグと、ロングアイランド水道を挟んで向かい合わせの地所に大豪邸を購入し、ぜいたくなパーティーを開いて、デイジーが現れるのを待つ。そして、彼女が登場すると、物語は、ギリシャ劇につきものの、悲劇的な様相を見せはじめる。かたわらで冷静な目で見ている隣人のニック・キャラウェイは、終始「コロス」を受け持つ。無駄のない文章、 洗練されたストーリー、透き通った文体。『The Great Gatsby』は優れた詩文でもある。 村上春樹ファンなら必読の一冊 2009-12-11 派手で空虚なパーティに明け暮れる、自堕落で破滅的な登場人物達は、 時代背景を抜きにしても、現代の日本人の価値観からは共感しづらいかも 知れない。 それでも、ギャツビーの純粋さと孤独には、彼のために物語を書くだけの 強い説得力を感じた。 「ノルウェイの森」の主人公が、どうしても直子の物語を書き留めなくては ならないと感じたように。 最後の数ページの描写は、限りなく美しい詩のようだ。 情景が目に浮かぶような海岸の夜の風景に、主人公が馳せるギャツビーへの想いが 静かに深く重なっていく。 その奇跡のようなバランスは、まさに芸術と呼ぶにふさわしい。 翻訳の文体だけでなく、全編を通じて流れる喪失感からも、村上作品に 通じるものを感じる。 「この作品に巡り合わなかったら、小説を書いていなかったかも知れない。」 というほど村上春樹氏が絶賛する本であり、評価は相半ばするとしても、 村上春樹ファンなら一度は読んでみる価値のある作品だと思う。 さらに詳しい情報はコチラ★ この記事のトラックバックURL
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やっとこの怪物小説2冊を読み終わった。さすが売り切れ続出で、なかなかBOOK1が手に入らなかっただけのことはある。とにかくストーリーも面白いし、発想がユニークであり、味わいある文体も健在である。もちろん『海辺のカフカ』と『ねじまき鳥クロニクル』で味
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